2021/03/09

2077 節制

 ※「サイバーパンク2077」のエンディングに関するネタバレを含みます


「節制」、到達。


「ジョニー・シルヴァーハンドに自分の体を渡す」。

……どうしたってビターエンドという感じはします。

しかも、身体を渡されたジョニーは明らかに燃え尽きている状態。

以前のように、街を燃やし尽くすような気概は感じられません。

ただ、ジョニーとナイトシティのエピローグとしては良い雰囲気というか、良い作品というか。

目覚めて、ロッカー志望の少年とのやり取りがあって、慰霊堂へ行って、街を去る。

まるで西部劇のような幕引き。

その合間合間に挟まるのは、彼のロッカーとしての矜持。

音楽の話をしている間は彼も活き活きとしており、こういうところはやはりジョニーだな……と。


「太陽」からの派生なので、慰霊堂へ捧げるものはVのペンダントとローグの銃。

オルトを失い、ローグを失い、Vを失い、ジョニーは生きている。

きっと彼は二度とナイトシティには戻ってこない、そう思います。


正直、悪くはないエンディングだった……と考えていたものの、その気持ちはすぐに反転。

その原因は、スタッフロール中の皆からのメッセージ。


心を抉ったのは、やはり……リバー。

「太陽」の時は「最近会えていないが、甥の誕生日も近いから来てくれ」と言われたのです。

クリスタル・パレスへの潜入作戦の後なので、Vもいろいろと大変なのでしょう。

……まあ、何が起きたかは分かりませんが。

一方で、「節制」の今回は「どこをあたっても行方が分からない」と涙声で伝えており――。

それは、そうでしょう。

Vはもう……。


Vとジョニーの物語としては良くても、残された人々の気持ちを考えると良くはない、ですね……。

正直、その視点が欠けていました。

反省。

しかし、そのことを深く考えると、いわゆる「自殺」エンディングを見ることが怖くなってきます。

……見ていいものなのか?

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