2021/03/13

2077 星

「サイバーパンク2077」のエンディングに関するネタバレを含みます

 

「星」、到達。

Vがママ・ウェルズに叱られる貴重なエンディング――!

……ではなく、アルデカルドスと共にナイトシティを脱出するエンディングですね。

何と言えばいいのか分かりませんが……すごくすき。

ジョニーとローグの件があって偶然とはいえ、最後にとっておいた意味はあったように思います。


アルデカルドスの皆の力を借りるとはいえ、結局のところ目指す場所は<神輿>。

つまり、アラサカ・タワーが最終決戦の場であることに変わりはありません。

やはりローグと同じように空からの奇襲か……と思っていたのですが、これが大違い。

ザックリ言えば、まずはトンネルの工事現場を襲撃してシールドマシンを強奪。

そしてアラサカ・タワーの地下まで掘り進んで<神輿>に向かう、というもの凄い力押しです。

アラサカに挑んでくれるのはありがたいものの、スマートさの「ス」の字もありません。

……こちとら荒野に生きるノーマッドだもんな!


トンネルへの襲撃はいわば、アルデカルドスとミリテクの正面衝突。

とはいえ、こちらにはバシリスクという切り札があります。

装甲車――いや、戦車相手にドローンや歩行兵器ごときで対処できるかなァ!?


まあ、この短時間で度々トラブルを起こしており、信頼性はドローンや歩行兵器以下なのですが。


ともあれ、少なくない犠牲を払いながらもトンネルへ突入。

ポンコツシールドマシンを叩き起こし、アラサカ・タワーの地下へ。

制震ダンパーがキッチリ備えられているあたり、やはり日本の企業ですね……。

地下からの侵入、ということでアラサカ・タワー内のルートは短め。

アダム・スマッシャーに遠慮なく別れの一撃をくれてやり、ボロボロの身体で<神輿>へ。


<神輿>でのやり取りは「太陽」での立場をジョニーと交換したような感じ。

ただ、プレイヤーがVとしてVとジョニーの結末を決められるのは良いですね。

「太陽」ではそれだけが引っ掛かりというか、心残りでしたから。

ジョニーが優しいのは相変わらずで、最後には「お前は戦い続けろ」とメッセージさえくれます。

じゃあね、相棒。

お似合いの元カノ――今カノ?―― と仲良くね。


そして時は流れ、パナムを含むファミリーの皆とナイトシティを去ることに。

Vの余命が6ヶ月程度であることは変わらないものの、パナムにはツテがあるのだとか。

2人で集合地点へ向かうワケですが――ここでニュース。

アラサカ・タワー襲撃の犠牲者にハナコ・アラサカが含まれていた、とのこと。 

そんなことやってませんけど!?」……と言いたいところですが、個人的には朗報。


<神輿>はオルトの手によって破壊された。

<Relic>は無力化。

サブロウ・アラサカの手駒であるハナコ・アラサカは死亡。


「星」はヨリノブ・アラサカ勝利ルートです。


「悪魔」を見てきた身としては、この一報が嬉しくて嬉しくて。

ここからアラサカを頂点とした世界は混沌を迎えるでしょうが、それは覚悟の上、でしょう。

とんでもない冤罪をフッ掛けられた気がするものの、それはお代として受け取っておきます。

ナイトシティからは出ていきますし、おそらくアラサカの追手もそう厳しくはないかな、と。

そもそもエンディング時点では誰の犯行か分かっていないハズ。

……しかし、「悪魔」を見ていなかったらこの展開はどう見えたでしょうか。

単に「裏切り者を始末した」としか見えず、少なくとも「嬉しい」とは思わなかったでしょうね。

ヨリノブを応援したくなるとは思いもしなかった……。


集合地点にはファミリーの皆と――リバー。

やはりと言うべきか、彼はナイトシティに残るようで……。

「お前には家族がいて俺にも家族がいる」……つまり、同じ家族にはなれない、と。

妹や甥や姪のことはV以上に大事なのでしょう。


リバーを見送り、ファミリーの元へ戻って、いざ出発。

ここで驚いたのはアラサカ・タワー侵入時に盗んできたらしいテック。

曰く、「空母が作れる」ほどの価格だとか。

……火事場泥棒が過ぎるのでは?

でも、まあ、こちとら荒野に生きるノーマッドだもんな!(開き直り)


最後は砂嵐に隠れながらトンネルを潜り、州境を越えてナイトシティとお別れ。

行き先は新たなはじまり、そして迎えるは満天の星々――。


夢を追ってナイトシティを訪れたノーマッドが、全てを奪われてノーマッドとして荒野へ帰る。

そう書くと散々ですが、バッカーを抜けた一匹狼が、こうしてアルデカルドスにいるワケです。

つまり、「ファミリー」というノーマッドにとって大切な、得難いものを得た。

それだけでも十分、戦いの日々に意味はあったというもの。

「余命」という問題こそあるものの、こちらも――前向きに考えれば――何とかなる気がします。

オルトには見放されましたが、彼女はAIであり、物理的干渉は不可能。

全ての手を尽くすことができる人間とはまた事情が違うかなと。

それにこの楽観論も無根拠ではなく、ヴィクターの薬がある程度効いているんですよね。

だとすれば、腕の良いリパードクであれば対処できるように思えるのです。

……いや、ヴィクターの腕を疑っているワケではなく!

ナイトシティで一番のリパードク、ヴィク、ありがとう! 貰った薬はちゃんと効いてるよ!


スタッフロール中の皆のメッセージは前向き(ママ・ウェルズの方を向かないようにしながら)。


特にヴィクターが凄くご満悦で本当に、心底、良かったな……と。

V自身が決めて、V自身が片付けたこの結末は彼の望むものだったのでしょう。

どうもジョニーのことは嫌っていたようですから。

リバーは写真がようやく届いた、という報告と応援のメッセージ。

愚痴がどうこう言っていたので、もしかして、付いてきても問題なかった可能性が……?

最後にミスティからは「自由に生きて」と。

<Relic>に縛られていたVにとっては「自由」こそが一番の報酬でしょう。

プレイヤーの手を離れた存在である「V」の自由は、私としても願っています。


これでザックリと全てのエンディングを見たワケですが、この「」が一番好きですね。

ジョニーの物語が放置されているものの、Vの物語としては一番キレイです。

何よりライフパスがノーマッドですから。


「ナイトシティのV」の延長であり、ジョニーの物語にケリをつける一方で謎が残る太陽」。

<神輿>こそ破壊されたものの、ジョニーは残り火のような「節制」。

アラサカに……というより、サブロウ・アラサカに加担する「悪魔」。

ナイトシティは何も変わらない「自殺」。

こうして並べてみても、やはり「」が一番かな、と。

次点を選ぶのならば「V」らしく、「サイバーパンク2077」らしい「太陽」でしょうか。

「星」は結局、レジェンドとして名を残すという夢は捨てているんですよね……。


さて、これで「サイバーパンク2077」も一段落。

とはいえ、やり残したことはまだまだあります。

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