※「サイバーパンク2077」のエンディングに関するネタバレを含みます
ある以上は見ないワケにもいかないだろう……という判断で、いわゆる「自殺」エンディングへ。
ヴィクターの診療所の屋上で話が終わるので、気軽といえば気軽。
しかし、内容的にはそう気軽ではないですね……文字どおり、ですから。
印象に残ったのは、Vが自殺することのメリット。
「誰も死なずに済む」、そして「2人とも最期まで自分でいられる」。
「太陽」、そしてその派生の「節制」を見ている身としては納得できるものです。
言わずもがなのローグ、「節制」で消滅するVとジョニーらしからぬジョニー。
アラサカ・タワーに突入すれば、数多くの人々が亡くなることにもなる。
誰かが死んで自分が生き延びて、それでいいのか? と。
「やるか……」とジョニーが呟いたことも重要だったように思います。
主導権を握っているのは既にVではなく、ジョニー。
そもそも、意識を失ったVの身体をヴィクターの診療所まで連れてきたのはジョニー。
疑似エンドトライジンを飲まなくても、ハンドルを握ることができてしまう状態なワケです。
そう考えると、抵抗しようと思えば抵抗できた。
しかし、そうせずにVの意思を尊重した――と。
冗談みたいな「ズッ友」も、彼にとっては冗談ではなかったのでしょう。
Vの死を受けたうえで、スタッフロール中のメッセージは様々。
現実をしっかり受け入れ、見ていてつらいヴィクター。
祈りを捧げるママ・ウェルズ。
悲嘆に暮れるジュディ。
揃ってブチ切れるパナムとケリー。
ただ、「揃って」とはいえ、「ブン殴る」と言い切るパナムと、ロミオとジュリエットに喩えるケリー。
同じようにキレていても、何となく「差」は見えてきて良いですね(?)。
そして、ミスティはVに――プレイヤーにも――語りかけるようなメッセージを。
一番心配だったリバーは意外にも冷静。
というのも、「最初の相棒が自殺した」という話が出てきまして……。
いわゆる「いい人間から死んでいく」という話です。
しょんぼりしていたことは確かなので、慰めてあげたいことも確かですが、それも当然できず。
こうして考えると、メッセージを送ってくれた皆は誰か大事な人を失っているような気がします。
ジャッキーを失ったママ・ウェルズ、ミスティ、ヴィクター。
エヴリンを失ったジュディ。
スコーピオンを失ったパナム。
ジョニーを失ったケリー。
相棒を失ったリバー。
「死」の多い街ではありますが、皆が悲しみを乗り越えてきたというのに、またVが――。
エンディングはキレイな終わり方だったと思います。
しかし、メッセージまで含めてみると……。
ケリーの吐き捨てた「陳腐」の一言が、心に深く突き刺さりますね。
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